東京築地の老舗包丁店 東源正久
COLUMN2022.03.29

当店で取り扱っている砥石のご紹介

包丁のお手入れには欠かせない砥石。
刃の切れ味を戻すのはもちろん、刃が欠けてしまった際や型の修正にも使われます。
当店ではさまざまな種類の砥石を取り扱っており、店頭ではお客様のニーズに合わせたご案内をさせていただいております。
今回はその中から、主な砥石を簡単にご紹介いたします。

砥石の種類

砥石には大きく分けて3つの種類があります。
・荒砥 … 研磨力が強く、刃の欠けや型の修正に使われる砥石(#100~300程度)
・中砥 … 荒砥より粒子が細かく、切れ味を戻すために使われる砥石(#1000程度)
・仕上砥 … 中砥で付けた刃を整え、より滑らかな切れ味にする砥石(#3000~)

粒度(#の数字、番手とも呼ばれます)は砥石の細かさを表し、数字が小さいほど粒度が荒く欠けを取ったり丸くなった刃の修正時に使い、数字が大きいほど粒度が細かく切れ味や刃持ちを向上させたり、滑らかで光沢のある刃を付けることができます。
それぞれ役割が異なりますが、ご家庭用にご検討されている方の場合は中砥一つでも日々のお手入れには十分お役に立ちます。

上記の3種類の他に面直し(修正砥石)という砥石を平らに直すための砥石もございます。
砥石の面が平らでないと包丁を均等に研ぐことができません。包丁を2・3丁研ぐと砥石の真ん中が減ってきてしまうので、砥石をご購入される際は面直しも一緒にご購入されることをおすすめしております。

砥石のご使用について

荒砥・中砥は使用前に水に5〜10分ほど浸けてからご使用ください。また仕上砥は水に浸けずに、ご使用の直前に水をかけ、馴染ませるようにしてから使いましょう。
ご使用後は付着している泥を洗い流し、水気を拭き取ってから陰干しをしてください。
※長時間水に浸けてしまうと砥石表面が軟化し、品質の低下の原因となりますのでご注意ください。また、セラミック製の砥石は扱い方が異なりますのでご注意ください。

ここからは実際に当店で取り扱っている砥石のご紹介になりますが、砥石は種類が多く、慣れない方は選ぶのが難しいかと思います。
ご家庭で使いやすいものにマークをつけておりますのでご参考になさってください。
また角砥石はメーカーによって同じ番手でも硬みや荒さは様々ですのでご注意ください。

荒砥 GC砥石 #200程度

当店の荒砥は研磨力が強く研ぎ減りしにくいものを取り揃えています。
砥石自体が硬めで鋼の包丁はもちろん、ステンレス系で硬い鋼材の包丁にもお使いいただけます。
刃が欠けてしまった時のために、小さめのものが一つあると安心です。

①GC1丁掛縦幅21×横幅5.5×高さ2.7(cm)520グラム1,520円
②GC3丁掛縦幅20.5×横幅7.8×高さ5(cm)1400グラム3,890円
③GC特大縦幅10.5×横幅24×高さ8(cm)3570グラム8,600円

※1.重量・寸法は目安です。乾燥の具合などで多少前後する場合があります。
※2.価格は令和4年3月現在のものです。変更される場合がありますので予めご了承ください。

中砥 赤門前砥石 #1200程度

当店の中砥は仕上砥を使わなくても研ぎ上がるように、少し細かめで硬めのものをご用意しています。
出刃包丁や牛刀(万能包丁)などは、この砥石1つで充分に切れ味を戻すことができます。
ご家庭で包丁を研いでみよう!とご検討されている方には、まず「赤門 小」をおすすめしております。

①赤門 小縦幅20.5×横幅6.5×高さ3(cm)930グラム2,400円
②赤門 中縦幅20.5×横幅7×高さ5(cm)1570グラム3,890円
③赤門 大縦幅22.5×横幅8.5×高さ6(cm)2570グラム6,400円

※1.重量・寸法は目安です。乾燥の具合などで多少前後する場合があります。
※2.価格は令和4年3月現在のものです。変更される場合がありますので予めご了承ください。

仕上砥

切った食材の断面の艶や、風味をより良く感じられる刃を付けるために欠かせないのが仕上砥です。
また仕上砥で研ぎ上げることで刃の表面がより滑らかになり切れ味・刃持ちをさらに向上させることもできます。
(#4000)」は研いでいる感触がつかみやすく、初めて仕上砥を使うという方にも使いやすくおすすめしております。
刺身包丁や薄刃包丁など、繊細なお仕事に使われる包丁には「嵐山(#6000)」、「北山(#8000)」がおすすめです。

①隼 #4000縦幅21×横幅6.8×高さ2(cm)635グラム4,000円
②嵐山 #6000縦幅21×横幅7×高さ2.3(cm)1000グラム5,920円
③北山 #8000縦幅20.5×横幅7.5×高さ2.5(cm)1040グラム7,020円

※1.重量・寸法は目安です。乾燥の具合などで多少前後する場合があります。
※2.価格は令和4年3月現在のものです。変更される場合がありますので予めご了承ください。

面直し(修正砥石) #100程度

砥石の面が平らになっていないときちんと包丁は研げません。
研いだ後に面の高い箇所を削り、平らに直すことがとても重要です。
当店の面直しは研磨力が強く目がつまりにくいので、金剛砂(修正粉)が要らないのが特徴です。
荒砥・中砥・仕上砥のどの番手にもお使いいただけますが、仕上砥は面直しで直した荒い目(跡)が残ります。
そのまま研いでも問題ありませんが、気になる場合は中砥やなぐら砥石などで表面を撫でるようにすると滑らかになります。

面直し #100L20.5×W5.3×T2.7(cm)517グラム2,200円

※1.重量・寸法は目安です。乾燥の具合などで多少前後する場合があります。
※2.価格は令和4年3月現在のものです。変更される場合がありますので予めご了承ください。

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以上が当店で取り扱っている砥石の中でも、よくお使いいただいている砥石のご紹介でした。
当店では今回ご紹介した以外にも、セラミック砥石や超仕上砥など様々な砥石を取り揃えています。
ご自身の包丁に合った砥石を選び、きちんと使えるようになれば包丁の切れ味・刃持ちもより良く仕上げることができます。
毎日のお料理に包丁を気持ちよくお使いになれるように、砥石での包丁研ぎにチャレンジしてみてはいかがでしょうか?
皆様の砥石選びのご参考にしていただければ幸いです。

当店では包丁の研ぎ直しも随時承っております!
ご自身で研がれても思ったような切れ味が出せなかったり、型が直らなかったりなどお困りの際はお気軽にご相談ください。
研ぎのご依頼はこちらをご覧ください。